しみ抜きにベンジンってよく聞くけど効果のほどはどれぐらいあるのか知りたいです

ベンジンはアブラ落としや油性シミ抜きの用途に使われますが実際にはクリーニング屋さんではほとんど使う事はありません

はい、ベンジンってよく聞きますよね。
先日に「実際にベンジンって使うと良く落ちるんですか??」とのご質問をお受け致しまたのでお答えしようと思います♪

お家で出来るしみ抜きのアイテムの1つとしてよく話には出てきますが、実際にはハードルが高く感じるせいかほとんど使われた方はいらっしゃらないかと思います。

使用用途としては主にお料理や自転車等の油染み等の、油が付いてシミの様になってしまったりした時に使用されます。

使い方は、対象となるお洋服のシミの部分の生地の下にタオルや布を敷いて、シミの部分にベンジンを付けて上から歯ブラシやしみ抜きブラシ等を使ってシミを下に移して取ると言う方法が使われます。

ベンジン自体は透明で非常に揮発性が高い引火性のある薬品ですので、シンナーの様な臭いはしますが完全に乾けばほとんど臭いもしなくなります。

おはようございますオノウエです。
この性質を利用して油のシミを取る事が出来るんですね。

でもプロのクリーニング屋さんではもっと性能が良くリスクも少ない薬品が沢山ありますので、しみ抜きのプロの世界ではほとんど使われる事はありません。

 

バターやマヨネーズやドレッシングの油除去に使用する等と使用用途は幅広いが完全に落とす事は難しい様です

ええ、主に油分を含む製品の油のみを取る事に使用されます。
食べ物の場合ですと一度洗濯して落ち切れなかった油汚れに対して使用されます。

口紅や油性ボールペン等にも効果があるとの事ですので、実際に油性ボールペンを綿の生成り生地に付けて試してみました。

 

油性のボールペンで2本の線を書きまして試してみました。

左の油性のボールペンの線はクリーニング屋さんの薬品でシミ抜き。
右の油性のボールペンの線はベンジンでシミ抜き。

どんな感じになりますかね~?

 

 

クリーニング屋さんの薬品を付けた左の油性のボールペンの線は直ぐに薄くなってきました。
ベンジンでシミ抜きの右の油性のボールペンの線は若干インクが滲んだ感じになりました。

 

 

両方を乾燥してみます。
クリーニング屋さんの薬品を付けた左の油性のボールペンの線はこのまま行きますと完全に取れそうです♪
ベンジンでシミ抜きの右の油性のボールペンの線は最初に比べるとティッシュに少し移るぐらいにはインクが取れました♪

 

最終的には、クリーニング屋さんの薬品を付けた左の油性のボールペンの線は完全に消えましたが、ベンジンでシミ抜きをした右の油性のボールペンの線は薄くはなりましたが残ってしまいました。

この時点ではベンジンでシミ抜きをした右の油性のボールペンの線は、ティシュで押さえてもティッシュにはもうインクが付きませんでしたのでこれ以上はインクは取れないと言う事になります。

今回使用した油性のボールペンのインクは顔料も使用した非常に取れにくいタイプのインクですのでこの様な結果になりましたが、実際には普通の油性のボールペンのインクでしたらもう少しベンジンでも取れたかとは思います。

やはり実際に完全に油性のボールペンのインクの場合ですと落とす事は難しい様です。
でも油が付いた程度のシミでしたらうまく行けば取れるかも知れません。
あくまでも自己責任ですが。

僕は思うのですが、結局はいつまた使うか分からない薬品の準備や、作業時間や失敗のリスクの事を考えますと最初からプロにお願いした方が良さそうな気が致します。

決して売り込んでいる訳ではありません(笑)

もしも自分でやってみて失敗してからでもご相談下さいね~♪

ではでは~。

 

 

クリーニングISEYAシミ抜き修復師オノウエノボル

尾上昇
尾上昇
大阪府吹田市五月ヶ丘北のクリーニングISEYA代表オノウエです。TeMA-クリーニングアドバイザーCA/京技術修染会認定修復師/京技術修染会関西地域認定講師/クリーニング師/と複数の専門資格を習得。

メディア:株式会社商業界発行・ファッション販売2016年12月号にて、衣類のお手入れガイドブックを掲載。

メディア:漫画家のふかさくえみさん作「鬼桐さんの洗濯」第2巻と第3巻の表表紙を開けた裏に参考資料として僕のブログである「onouenoboru.com」を掲載して頂きました。
ハッシュタグは「 #鬼桐さんの洗濯 」「 #ふかさくえみ 」 で検索。

メディア:吹田市男女共同参画センターデュオさんにて「プロ直伝 洗濯・アイロンのコツ~男性のための暮らしに役立つ簡単家事術~講座」開催いたしました。

メディア:摂津市男女共同参画センター・ウィズせっつさんの交流室にて「知って得する洗濯豆知識と、簡単!キレイに仕上げるアイロン講座」を開催いたしました。

”3度の飯よりシミ抜きが好き” ”休日はシミ抜き勉強会”こんなクリーニング師をはじめとする熟練スタッフが、お客様の”シミ”をお待ちしています。
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