着ているだけなのに他のお洋服に色が移る事なんてアルの?
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着用しているだけで色が付いた
おはようございます、シミ抜き修復師のオノウエです。
先日に友人からご質問を受けたのですが、お洋服の色が他のお洋服に移るなどのトラブルは最近は特に多いようです。
はい、もしもそんな事が起きたのならその原因はズバリ、生地や糸に色がしっかりと定着していない状態だからです。
ザックリ説明すると、ウールもシルクも綿素材もポリエステルもその他のすべてのお洋服も、色というのは糸や生地から染めている物(染料)と、後から上に塗っている(顔料)物との2種類があります。
これからの季節はお洋服がお肌に直接触れてしまう薄着の季節です。
そして雨季ですと、雨も降ります。
ええ、色が移る場合に考えられるのは、顔料などの劣化やスレ等か、汗や雨による水分によって起きる事が特に多いのです。
色が落ちる原因
もともとはしっかりと色が定着していても、時間の経過による劣化や、過度の漂白処理をした場合にも色が動く事はあります。
そして最近では、基本的にほとんど色落ちがしないと思われているポリエステルで出来た品物も色が落ちる事があります。
ポリエステルのお洋服を着ている時に雨に打たれて、インナーやボトムスに色が移ってしまったなど、そんなご相談もよく受ける事があります。
繊維は製造段階で色を付ける時に、高い温度で染料を繊維に入れます。
中には温度を高くかける事が出来ないデリケートで弱い繊維(シルク等)は当然色が中々定着しませんので、色落ちが起こりやすいのです。
そして、製品になる前に染めを行った後には、必ず洗浄をして繊維に残った定着しきれない染料を洗い落として、その後にしっかりと色止めをして出来上がりです。
はい、色落ちする原因の一つがここにあります。
繊維の余分な染料を落とす工程で、コストダウンや納期短縮の為に、余分な色を洗い流す工程と、色止めの工程時間を短縮した場合には、定着しきれない染料が繊維に付いたままになります。
ですのでそれがそのまま製品になった場合には、水分が付いた時や、洗った時に色が出てくるのです。
販売前の商品サンプルの時には染色堅牢度が高くても、実際に出来上がった製品も染色堅牢度が高いかと言うとそうでもない事もあるようです。
染色堅牢度や洗濯堅牢度について、詳しく知りたい方はこちらのサイトへどうぞ♪
中でも、特に色移りするのは濃色のお洋服です。
特に原色系のお洋服は、万が一色が出てしまっても大丈夫な様にお家で洗う時には、同じような色のお品物と一緒に洗う様に心がけましょう。
間違っても、淡色系や白色の品物とは一緒に洗わない様にいたしましょう。
着る時も同様に万が一を避ける為に、出来るだけ気を付けましょう♪
ではでは~。
クリーニングISEYAシミ抜き修復師オノウエノボル
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大阪府吹田市五月ヶ丘北のクリーニングISEYA代表オノウエです。TeMA-クリーニングアドバイザーCA/京技術修染会認定修復師/京技術修染会関西地域認定講師/クリーニング師/と複数の専門資格を習得。
メディア:株式会社商業界発行・ファッション販売2016年12月号にて、衣類のお手入れガイドブックを掲載。
メディア:漫画家のふかさくえみさん作「鬼桐さんの洗濯」第2巻と第3巻の表表紙を開けた裏に参考資料として僕のブログである「onouenoboru.com」を掲載して頂きました。
ハッシュタグは「 #鬼桐さんの洗濯 」「 #ふかさくえみ 」 で検索。
メディア:吹田市男女共同参画センターデュオさんにて「プロ直伝 洗濯・アイロンのコツ~男性のための暮らしに役立つ簡単家事術~講座」開催いたしました。
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”3度の飯よりシミ抜きが好き” ”休日はシミ抜き勉強会”こんなクリーニング師をはじめとする熟練スタッフが、お客様の”シミ”をお待ちしています。
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