長く洗っていないお洋服をクリーニングした事によりダメージを帯びた生地に変化が現れクリーニングが原因で変化したと思われがちなのです
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お洋服は着用すればお肌の直接触れる部分には目視では確認出来ないぐらいの皮脂汚れや汗が付着いたしますからそのシミが少しでも必ず時間を掛けて生地は変化致します
はい、最近ツイートを見ていたら興味のある事がありました。
お洋服の販売をされている方が出来上がったスーツをお渡しする時にお伝えしている中の1つにこう言う事を伝えているとの事でした。
「極力クリーニングには出さない方が良いです。生地へのダメージが大きいので。」と。
それを聞いた方はほとんどの人が驚くともおっしゃっておりました。
おはようございますオノウエです。
そんな事を言う方がおられるんだとクリーニング屋さんの僕も驚きました(笑)
考え方は人それぞれですので色々あると思いますが、着用したお洋服を洗わないと言う選択肢もあるんですね。
そこで気になった部分がありました。
ここで言うクリーニングに出さない方が良いと言う原因とは、お洋服の生地へのダメージが大きいという事を伝えたかったのだと思います。
では「ダメージ」とはどんな事を指すのでしょうか?
お洋服のダメージは着用時にも起こりますしクリーニングしても起こりえますし、着用してクリーニングをしたからこそ変化する事もあります
【お洋服がダメージにより変化する原因】 〇生地が痩せる(糸が腐食して細くなる等) 〇生地が毛羽立つ(擦れなどの外部的な影響等) 〇生地が変形する(伸びたり捻じれたりする等) 〇色素が流れる(傷んでしまった色が他の場所に移る等) 〇色素が消失する(傷んでしまった色が無くなってしまう等)
などが考えられます。
それらは着用時にも起こりますしクリーニングしても起こりえますし、着用してクリーニングをしたからこそ変化する事もあります。
一概には言えませんが製造された時点でも既に原因の1つが存在する場合もあります。
生地側の原因には製造の段階でお洋服に色素の定着が不十分の場合には、着用とクリーニングで色素が落ちやすいお品物もあります。
そして洗わずに長時間経ったお洋服にも当然の事ながら着用による皮脂や汗が付着します。
目視では黄ばみ等が出ない限り確認出来ませんがお洋服には付着しております。
それが目に見える状態になったのが黄ばみ等です。
皮脂や汗の汚れや食べこぼし等のタンパク質系の汚れは、目には見えなくても少しずつアルカリ性になって生地を痛めていきます。
洗わなかった期間が長いからこそ蓄積されたダメージも存在するんですね。
そして長く洗っていないお洋服は洗わない事によるダメージを帯びていますからクリーニングを行った拍子に生地に変化が起こる事があります
当然の事ですが長く洗っていないお洋服の生地にはどんな変化が起こっているのかは分かりませんよね。
ですが肌着を洗わない状態で着用し続けるとどうなるのかは想像出来ますよね。
生地は変色して臭いも発しますし虫害にも遭い易くなってしまいます。
スーツやコートでもお肌が直接触れる部分はあります。
それは首筋の襟元や袖口周りの部分です。
長時間洗っていないお洋服の場合には先ずはその部分に変化が現れる事が多いです。
そして、長く洗っていないお洋服は洗わない事によるダメージを帯びていますから、クリーニングを行った拍子に起こる事があります。
洗う事によりダメージを帯びた生地に、目に見える変化が現れてクリーニングが原因で変化したと思われがちなのです。
これホントに勘弁して欲しい事例です。
あっ本音が漏れてしまいました(笑)
「洗わなかった」事が発端で発生したダメージが、「洗った」事で表に見えて出てきてしまったかも知れないとも考えられます。
ですので「生地へのダメージが大きい」と言われているのは、生地には繊維と色素がありそのどちらか片方なのか、あるいはその両方にダメージが大きいと言う事を言われているのかと思います。
確かにクリーニングで使う溶剤には種類があります。
洗浄力の強い溶剤は汚れが落ちやすい分、一部の生地には特に過剰反応したり痛んで弱っている色素を汚れと一緒に流してしまう事もあります。
それとは逆に洗浄力はそこそこですが、生地へのダメージはお家で行う手洗いの押し洗いよりも最小限に抑えて変化を極力抑えた溶剤もあります。
水よりも生地に与えるダメージは少ないので、溶剤でティッシュをグルグルと洗ってもバラバラにはならない程デリケートな洗い方です。
これらの事からお洋服に及ぶダメージの原因は色んな所にあるんですね。
病気になったり怪我をしたら病院を選ぶ様にお洋服のクリーニングもお店を選ぶ必要があるとは思います
洗わずに時間が経過すると洗った時に汚れと一緒に色素や油分が流れる事もあります。
一概にクリーニングしたからと言って風合いが変わると言う事もありませんし、それとは逆に加工により風合いが良くなる事もあります。
病院に行くのに病院を選ぶ様にクリーニングもお品物に寄っては出すお店を選ぶべきだと思います。
特に季節の変わり目には温度や湿度も変わり保管の状況も変わりダメージといわれる変化の要因になりますから、汚れている様に見えなくても週に一度や月に一度の定期的なクリーニングは必要です。
遅くても季節が変わって仕舞う前にはクリーニングのメンテナンスを致しましょう。
大事な事なのでもう一度言います。
洗わないという選択肢は生地や色素を痛めかねませんので、極力洗わないとは言わずに定期的にクリーニングして下さいね♪
ではでは〜。
クリーニングISEYAシミ抜き修復師オノウエノボル
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大阪府吹田市五月ヶ丘北のクリーニングISEYA代表オノウエです。TeMA-クリーニングアドバイザーCA/京技術修染会認定修復師/京技術修染会関西地域認定講師/クリーニング師/と複数の専門資格を習得。
メディア:株式会社商業界発行・ファッション販売2016年12月号にて、衣類のお手入れガイドブックを掲載。
メディア:漫画家のふかさくえみさん作「鬼桐さんの洗濯」第2巻と第3巻の表表紙を開けた裏に参考資料として僕のブログである「onouenoboru.com」を掲載して頂きました。
ハッシュタグは「 #鬼桐さんの洗濯 」「 #ふかさくえみ 」 で検索。
メディア:吹田市男女共同参画センターデュオさんにて「プロ直伝 洗濯・アイロンのコツ~男性のための暮らしに役立つ簡単家事術~講座」開催いたしました。
メディア:摂津市男女共同参画センター・ウィズせっつさんの交流室にて「知って得する洗濯豆知識と、簡単!キレイに仕上げるアイロン講座」を開催いたしました。
”3度の飯よりシミ抜きが好き” ”休日はシミ抜き勉強会”こんなクリーニング師をはじめとする熟練スタッフが、お客様の”シミ”をお待ちしています。
お客様に喜んで頂く笑顔が一番のやり甲斐です。『うちのクリーニング屋さん』と呼んで下さい。