仕舞う前にはシミが無かった気がする

はい、暖かくなってきました、ようやく待ちに待っていた春がきましたね。

実は衣替えのこの時期には、『久しぶりにクローゼットから出した春物お洋服に、シミが出て来てる』と、この様な事例は非常によくあります。

 

特に黄ばみが浮き出てきている場合などは、後から出てくる典型のシミなんですね。

 

これは、取り切れていなかったタンパク系の成分が、空気中の酸素と結合して、時間をかけて浮き出てきたシミなんです。

 

クリーニング屋にクリーニングしてもらっても、普通にお願いするとクリーニング屋はドライクリーニングだけを致します。

 

その状態ですと、クローゼットに直す前にクリーニングしていても完全に汚れが取り切れていない場合には、保管中の環境によってシミになって浮かび上がってくる事も有るんですね。

クリーニング屋のドライクリーニングは、食べこぼしや水溶性の汚れを取るのは不得意なので、別メニューの水を使った、ダブルクリーニングや汗抜きクリーニングでお直し前のクリーニングを行うと、後から浮き出るキバミの予防を行う事が出来ます。

 

おはようございます、修復師のオノウエです。

特に、袋に入れたままの状態だと、湿気がたまりやすく、生地に汚れが付いていたりすると反応いたしますので、保管時には袋から出してお直しお願いいたします。

特に綿・麻の生地には時間が経ってから、浮き出てきたりいたしますからね♪

 

 

 

お家で部分的にキバミを漂白する事は出来るのか

こういった浮き出てきた黄ばみを取る為には、最終的には漂白が必要になります。

ご家庭では、部分的に漂白する事はとても難しいのですが、出来ない事も有りません。

綿棒等で、部分的にツツク感じで漂白剤をシミに付けてから、水を濡らして硬く絞ったハンカチやタオル等を下に引いて、たたいてシミを下のタオルに移します。

それを薄くなるまで繰り返した後、薄くなったら普通に洗います。

 

ちなみに、色柄物は色が抜けてしまう事も有りますので、要注意です。
とにかく、生地や色に対しての作用を考えないと失敗する事があります。

お品物によっては、色が出たり変色したりコーティングが剥がれたりと、リスクは多いですので、白いお洋服で、綿やポリエステル素材なら比較的大丈夫です。

 

使用する漂白剤ですが、塩素系（ハイタ―・キッチンハイタ―）は大変危険ですのでお洋服には使用しないで下さいね。

使用するなら、安全な酸素系漂白剤（ワイドハイタ―等）を使います。
あと、混ぜたらもっと危険ですので絶対にしないで下さいね、。

 

行なう場合には、もちろん自己責任でお願いいたします。
でも、リスクを考えると絶対にプロに任せた方がイイです。

 

 

 

クリーニングのプロは部分的に漂白する事が出来ます

ええ、クリーニング屋では漂白したい部分だけに漂白作用をかける事が、実は可能なんです。
部分的に筆を使って生地に漂白剤やシミ抜き剤を付けて、その後特殊道具を使用致します。

特殊道具を使用すれば、部分的に温度を１００℃近くまで上げる事が可能です。

ですので、漂白以外にもシミ抜き剤にも使う事によって、薬品の性能を最大限まで高める事も可能なんですね。

 

でも、プロでも特殊道具や薬品の使い方を誤ると、一瞬で色が抜けたり生地に大ダメージを与えたりする可能性もあるので、取り扱いには十分気を付けて作業を行います。

後から浮いてきたシミの場合は、すでにクリーニング工程を済んでおりますので、だいたいは色素に有効な、部分的な酵素処理や酸素系漂白処理で取れたり致します。

一応、念の為にもう一度、油性処理をシッカリとした後に、酵素処理や酸素系漂白処理を行います。

 

基本が肝心ですからね。

 

再度、基本からの処理を行う事により、確実に落とせる様にしみ抜き致します。

こういった後から出てくる典型のシミは、出来ればお近くのシミ抜きのプロのいるクリーニング屋でお願いいたしましょう。

 

気になる場合にはご相談下さいね♪

ではでは～