お家で縮まないお洗濯したのに縮んでしまった事がある
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特に最近増えてきたご依頼です
はい、今やお家でウールのセーターを洗うのは、当たり前の時代になりました。
お家洗いで失敗しない様にするには、ある程度のお洗濯や、繊維に対する知識などの基本的な事のお勉強は必要だと思います。
ネットで、グーグル先生に聞けば何でも教えてくれますよね。
でも、それでも、お家でウールのお洋服をドライマーク洗いした時に、縮んだりする事は起こります。
しかし、それはすごく当然の事なのです。
何故って?
はい、それは水洗いだからです。
おはようございます、『京技術修染会』、認定修復師のオノウエです、まいど〜。
なぜウールは縮むのか
ええ、実はウールの繊維の性質に原因があるのです。
ウールは、髪の毛と同じキューティクルのようなウロコがあり、それをスケールと言います。
1本1本のウールは、普段スケールが閉じていてツルツルなのです。
松ぼっくりでいうとこんな感んじです。
これが、ひとたび水分を含むと、スケールが開きトゲトゲになります。
松ぼっくりでいうとこんな感んじです。
そして、隣同士のスケールの開いたウールが、グチャグチャに絡むのです。
松ぼっくりでいうとこんな感んじです。
これがウールが縮む原因なのです。
どうして、ウールがトゲトゲになると絡まるのか
例えば有刺鉄線ってご存知でしょうか?
あれって、ねじって絡みまくったら元に戻る気がしませんよね。
そんなイメージですね。
でも、ウールはさらにトゲトゲが、一定方向<<←に向いているので、前には進みますが、後ろには下がりません。
ですので、ドンドン生地目が絡まっていきます。
しかも乾いたらそのまんまになってしまうのです。
これが縮む(絡む)と言う事であります!!
そして、この状態をクリーニング業界では『フェルト化現象』といいます。
その名の通りフェルトの様になるので、ほどく事は出来ません。
それが縮んでいると言う事です。
しかも、目が詰まる事により硬くもなります。
動かすと余計に絡まります。
なので、洗濯機のドライマークコースでは、プカプカと衣類が浮いている状態で、回っているだけなのです。
極力に、機械力を押さえているわけですね。
ウールマーク用の洗剤には、このスケールを覆うシリコン系の成分や、グリセリン系の成分が入っていますので、ウール同士が絡みにくくなり縮みにくいんですね。
でも、過信すると縮みます。
ウールセーターのサイズ復元修正中
サイズ復元は料金が高く付きます
はい、この依頼はほんまに増えてきました。
お家洗いで失敗したくない場合は、一か八かで自分でするのではなく、ホンマの話ですが、信用のおけるクリーニング屋に出すのが一番安全な方法です。
自分でした場合はあきらめる事が出来るかもしれませんが、それはもったいないです。
しかも、万が一お家洗いで失敗した場合は、修復するのに通常のクリーニング料金の5倍近くかかります。
ですので結局は、クリーニング代も時間も沢山かかってしまいます。
そのうえ気持ちも、落ち込みます。
そうなってしまってからでは、元も子もありませんよね。
かりに修復出来ても、本来の風合いまで戻せるかの保証はありません。
エエもんやお気に入りは、ぜひ近くの信用できるクリーニング屋でクリーニングしましょう♪
でも、縮む前に出来ればクリーニング屋を使ってね♪
ではでは~。
クリーニングISEYAシミ抜き修復師オノウエノボル
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大阪府吹田市五月ヶ丘北のクリーニングISEYA代表オノウエです。TeMA-クリーニングアドバイザーCA/京技術修染会認定修復師/京技術修染会関西地域認定講師/クリーニング師/と複数の専門資格を習得。
メディア:株式会社商業界発行・ファッション販売2016年12月号にて、衣類のお手入れガイドブックを掲載。
メディア:漫画家のふかさくえみさん作「鬼桐さんの洗濯」第2巻と第3巻の表表紙を開けた裏に参考資料として僕のブログである「onouenoboru.com」を掲載して頂きました。
ハッシュタグは「 #鬼桐さんの洗濯 」「 #ふかさくえみ 」 で検索。
メディア:吹田市男女共同参画センターデュオさんにて「プロ直伝 洗濯・アイロンのコツ~男性のための暮らしに役立つ簡単家事術~講座」開催いたしました。
メディア:摂津市男女共同参画センター・ウィズせっつさんの交流室にて「知って得する洗濯豆知識と、簡単!キレイに仕上げるアイロン講座」を開催いたしました。
”3度の飯よりシミ抜きが好き” ”休日はシミ抜き勉強会”こんなクリーニング師をはじめとする熟練スタッフが、お客様の”シミ”をお待ちしています。
お客様に喜んで頂く笑顔が一番のやり甲斐です。『うちのクリーニング屋さん』と呼んで下さい。