知っているようで知らないシルクの事を書いて見ました
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実は天然繊維で一本の長~い繊維はシルクだけ
はい、今日はみんな大好シルク(絹)に付いて再度、知識の復習致しましょう。
お洋服の裏に付いている商品のタグに書かれているシルクは、表記の仕方にも色々あるんです。
例えば、絹や、シルクや、SILKなど、でも以後ここでは絹の事をシルクと言います。
ええ、実はシルクはスゴイんです!
人間が作った繊維では、ず~と連続した長い繊維と言うは機械で作りますので、当たり前にあります。
しかし!
天然繊維では、シルクは唯一の一本の長~い繊維で、フィラメント繊維って言います。
おはようございます、シミ抜き修復師のオノウエです、まいど~。
ホント自然の力はスゴイです!!
しかし、人間も虫から繊維を取るなんて、よく見つけましたよね(笑)
シルクはこんな『蚕(カイコ)の繭(マユ)』から取れます
ええ、カイコはマユを作る時になんと!
1000メートル以上もの、長~い一本の細い繊維を出して作るんですね。
これが『カイコ』なんですが、はっきり言って、ガの幼虫です。
お食事中の方すいません(笑)
カイコのマユ
この画像のカイコですが、マユを作る直前の5令幼虫で、大きさは4センチぐらいでしょうか。
結構デカいですね。
そして、実はメスの方が、オスの作るマユより、デカいマユを作るんです。
ええ、悲しいかな自然界での大概の動物は、メスの方が強くて大きいですね。
カマキリなんて産卵前には腹減って、オスでも目の前にいたら食べちゃいますからね~。
コワっ!!。
シルクには種類があります
シルクの種類は、カイコの飼育方法で変わります。
大きく分けると二つの飼育方法があります。
一つ目は『家蚕(かさん)絹』と言われる育て方で、屋内で桑の葉を食べて管理されて育てられる方法。
二つ目は『野蚕(やさん)絹』と言われる、山野で野生植物を食べて育てる方法があります。
製品としてのシルク
基本的には、僕たちが製品として手に取るのは、人の手により管理された、『家蚕(かさん)絹』です。
ちなみに、僕たちの言うシルクは、大体は精錬された練り絹の事をさします。
その家蚕の糸の断面は、三角形になっており、これがシルクの独特の美しい光沢を生み出すのです。
もう一つのシルク、『野蚕(やさん)絹』は、断面も不揃いで、形も悪いですが、それはそれで、味のある違う魅力もあるようですね。
過去にシルクは、日本を代表する天然繊維の動物繊維だったのですが、今では中国産が世界シェアの、約70%以上を占めると言われています。
そんなシルクには弱点があります
はい、それは白く見えてしまう、『白化(フェブリル化)(ぶんせん化)』と言う状態になる事です。
シルク繊維は、摩擦を受けてしまうとささくれてしまい、これが光の乱反射を招き、人間の目には白っぽく見えるのです。
着用している間は、比較的空気中の油分が付いているので、スレでフェブリル化していても目立たないのですが、これをドライクリーニングする事によって、汚れと一緒に油分や色素が飛んでしまい、グリース効果(油で色が濃く見える現象)が無くなり白く見る事もあります。
水分にも非常に弱い
はい、着用時の汗や、さらにその部分に摩擦力が加わり、フェブリル化して白っぽく見えます。
時には、輪の様に色が違って見えたり、雨等のスポット的な水分がかかると、シミの様に見えたりもします。
そして、さらには紫外線にも弱く、黄色くなったり、染色が弱い製品ですと、簡単に色移りしてしまいます。
しかも、タンパク質で出来ているので汚れたままにしていると、害虫にとっては恰好のご馳走になりますので、食べられる被害にも合いやすいのです。
ええ、弱点だらけです。
弱点だらけの繊細な繊維ですが、儚い物だからこそ、シルクは美しいんですね。
まさに生命の神秘であります♪
ではでは~。
クリーニングISEYAシミ抜き修復師オノウエノボル
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大阪府吹田市五月ヶ丘北のクリーニングISEYA代表オノウエです。TeMA-クリーニングアドバイザーCA/京技術修染会認定修復師/京技術修染会関西地域認定講師/クリーニング師/と複数の専門資格を習得。
メディア:株式会社商業界発行・ファッション販売2016年12月号にて、衣類のお手入れガイドブックを掲載。
メディア:漫画家のふかさくえみさん作「鬼桐さんの洗濯」第2巻と第3巻の表表紙を開けた裏に参考資料として僕のブログである「onouenoboru.com」を掲載して頂きました。
ハッシュタグは「 #鬼桐さんの洗濯 」「 #ふかさくえみ 」 で検索。
メディア:吹田市男女共同参画センターデュオさんにて「プロ直伝 洗濯・アイロンのコツ~男性のための暮らしに役立つ簡単家事術~講座」開催いたしました。
メディア:摂津市男女共同参画センター・ウィズせっつさんの交流室にて「知って得する洗濯豆知識と、簡単!キレイに仕上げるアイロン講座」を開催いたしました。
”3度の飯よりシミ抜きが好き” ”休日はシミ抜き勉強会”こんなクリーニング師をはじめとする熟練スタッフが、お客様の”シミ”をお待ちしています。
お客様に喜んで頂く笑顔が一番のやり甲斐です。『うちのクリーニング屋さん』と呼んで下さい。