油のシミは水を浸けて擦っても漂白しても取れません。
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油は水に溶けない
はい、この事は誰もが知っていますよね。
でも、お気に入りのお洋服に、お料理の油がかかってしまいテンパってしまったら、油なのについつい水やおしぼりでゴシゴシ取ろうとしてしまいます。
しかも、火を使って調理したお料理の油は、温度をかけて高温で調理をしているので、さらに取れにくい油に変化しています。
なので、お洋服に付きますと、ただでさえ中々取れません。
でもいざ、お洋服に油シミ(料理の油)等が付いてしまうと、やっぱりあせって水を付けて、おしぼりでゴシゴシなんて事はよくあります(笑)
あっ、失礼しました。
しかし、この非常時に一番してはいけない行為の、ナンバーワンは擦る事なのです。
はい、『擦る』という行為は、生地に汚れが浸透するのを促進させるだけでなく、生地自体にも毛羽立ちや、風合い変化などを起こしますので、しない様に気を付けましょう。
おはようございます、オノウエです、まいど♪
ましてや、布のおしぼりですと、洗浄時に殺菌で使用した塩素が残っている可能性もありますので、濃色のお洋服の場合には特に白けてしまいますのでご注意を。
シミの階層の一番上は油です
ええ、付いたシミは比重や成分によって、階層になりお洋服に付いています。
油が一番上に有りますので、この油を取るのに水を使用する場合には、洗剤(界面活性剤)が必要になります。
僕はマヨラーなのでマヨネーズが大好きなんですが、マヨネーズは、自然界の界面活性剤に良く似た働きをする、卵に含まれているレシチンにより水と油が混ざっているんですね。
この原理と一緒で、洗剤を使いますと油と水の境目がなくなるので、浸透して油汚れが取れる訳です。
だから、お水でお洗濯する時には、必ず洗剤(界面活性剤)が必要なんですね。
ちなみに余談ですが、化粧品やシャンプーや柔軟剤にも、界面活性剤は成分を浸透させる為に入っております。
界面活性剤は、天然成分の物や合成成分の物など色々で、必ずしも体に悪いとも言えません。効果はピンキリです。
なら最初から漂白剤はどうでしょう?
漂白剤は、酸化作用により色素を破壊して色を取る効果なので、油を取らずに使用した場合は、油が酸化して余計に取れにくい油のシミに変わります。
ですので、油のシミには漂白剤単体では効きません。
効果を生かすならば、まずは油の除去を優先して致しましょう。
お家のお洗濯で白物の場合には、油の除去と漂白を同時に行うのに、洗剤を使用する時に一緒に、酸素系漂白剤を入れる事で効果が発動致します。
ちなみにクリーニング屋では、シミの階層を一枚ずつ剥がしていく事が可能です。
そうです、『油汚れを落とす』のはクリーニング屋が超得意とするところです。
お家で落ちない油汚れはクリーニング屋におまかせ下さいませ。
はい、油ものを食べる時には注意いたしましょう♪
ではでは~。
クリーニングISEYAシミ抜き修復師オノウエノボル
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大阪府吹田市五月ヶ丘北のクリーニングISEYA代表オノウエです。TeMA-クリーニングアドバイザーCA/京技術修染会認定修復師/京技術修染会関西地域認定講師/クリーニング師/と複数の専門資格を習得。
メディア:株式会社商業界発行・ファッション販売2016年12月号にて、衣類のお手入れガイドブックを掲載。
メディア:漫画家のふかさくえみさん作「鬼桐さんの洗濯」第2巻と第3巻の表表紙を開けた裏に参考資料として僕のブログである「onouenoboru.com」を掲載して頂きました。
ハッシュタグは「 #鬼桐さんの洗濯 」「 #ふかさくえみ 」 で検索。
メディア:吹田市男女共同参画センターデュオさんにて「プロ直伝 洗濯・アイロンのコツ~男性のための暮らしに役立つ簡単家事術~講座」開催いたしました。
メディア:摂津市男女共同参画センター・ウィズせっつさんの交流室にて「知って得する洗濯豆知識と、簡単!キレイに仕上げるアイロン講座」を開催いたしました。
”3度の飯よりシミ抜きが好き” ”休日はシミ抜き勉強会”こんなクリーニング師をはじめとする熟練スタッフが、お客様の”シミ”をお待ちしています。
お客様に喜んで頂く笑顔が一番のやり甲斐です。『うちのクリーニング屋さん』と呼んで下さい。