お洋服に毛染めの液が付いてしまったので何とかして欲しいと言うご依頼をお受け致しました

もしもお洋服に毛染めが付いてしまったらそんな時には触らずに持って来て頂くと取れやすいです

はい、お洋服に毛染めの液が付いてしまったと言うご依頼なのですが、どうしても毛染めの液が付いてしまうと焦ってしまいリムーバー等を使って応急処置をしてしまいがちです。

毛染めの成分は酸化染料とアルカリ剤を混ぜた液に酸化剤(過酸化水素水)を加えた混合液です。

その効果は簡単に言いますと、アルカリ剤でキューティクルの隙間を広げて酸化染料を入りやすくし、酸化剤で酸化染料を発色させるんですね。

そういたしますと、酸化染料の分子が大きく膨らみ髪の毛の中に閉じ込められキューティクルの隙間から出る事が出来ない状態で発色致しますというのが毛染めの原理です。

ちなみに、ヘアマニキュアを取る時にコットンに含ませて使用するリムーバーの成分には、溶媒としての水や揮発性のあるエタノールがあり、

脱色剤として使用される亜硫酸ナトリウムや、かなり強力なアルカリの水酸化ナトリウムも入っておりどれも色素を取る為の成分です。

ただし、

人体に使用致しますのでその成分量は少なく、皮脂でおおわれている頭皮などには成分量が少なくても付いたヘアマニキュアが皮脂油で浮いている状態なので取り除きやすいと思われます。

でも付いてしまった対象がお洋服の場合にはまた効果が違います!!

リムーバー等をお洋服に使用致しますと逆に余計に色素を広げてしまい生地に浸透させてしまう場合もあるんですね。

毛染めにも色んな種類がありますから頭皮や皮膚になら付いて直ぐなら簡単に取れるものもありますが、お洋服の場合ですとほとんどの場合はリムーバーを使用したとしても取り切れずに残ります。

無理やりに取ろうとして擦ったりいたしますと色柄物のお洋服なら色が抜けてしまいますし、生地が毛羽だって白くなってしまう可能性もあります。

おはようございますオノウエです。
冒頭から訳の分からない薬品の成分名を聞かされても何の事だかサッパリ分かりませんよね(笑)

結論!

お洋服にもし毛染め液が付いてしまったら、出来ればその時には何もせずにしみ抜きの出来るクリーニング屋さんの修復師におまかせ下さいと言う事です♪

 

毛染めがお洋服に付いてしまった時に色柄物の場合には毛染めが取れてもお洋服の色まで取れてしまう事もあります

えー既に結論は出てしまっておりますが(笑)

特にインディゴなどのブルー系やムラサキ系は色が取れやすく毛染め取りの後には色修正が殆どの場合に必須となります。

ここで言う色修正とは無くなってしまった色を足す事によって色が抜ける前の状態近くまで戻す特殊技法です。

しかし、色修正が入りますと仕上げに時間も掛かりますし修正価格も余分に乗っかってきますので、その分お洋服を直すのにどうしても価格が髙くなってしまいます。

ですので少しでも落ちやすいようにお洋服に毛染めの液が付いてしまったら何もしない方が助かります。

毛染め液やヘアマニキュアのしみ抜きはどこのクリーニング屋さんでも出来る訳ではありませんので、実績があるかどうかや可能かどうかをお店の方に聞いて見ると良いと思います。

今回の毛染めのしみ抜きはこんな感じで取れました♪

ついつい応急処置をしてしまいがちですが、もし応急処置を1回してみて変化が乏しければそれ以上は触らずに毛染めのしみ抜きが出来るクリーニング屋さんに速攻で持って行きましょう♪

ではでは~

「お洋服にヘアカラー(毛染め)やヘアマニキュアが付いてしまった時のご相談はこちら♪」

クリーニングISEYAシミ抜き修復師オノウエノボル

尾上昇
尾上昇
大阪府吹田市五月ヶ丘北のクリーニングISEYA代表オノウエです。TeMA-クリーニングアドバイザーCA/京技術修染会認定修復師/京技術修染会関西地域認定講師/クリーニング師/と複数の専門資格を習得。

メディア:株式会社商業界発行・ファッション販売2016年12月号にて、衣類のお手入れガイドブックを掲載。

メディア:漫画家のふかさくえみさん作「鬼桐さんの洗濯」第2巻と第3巻の表表紙を開けた裏に参考資料として僕のブログである「onouenoboru.com」を掲載して頂きました。
ハッシュタグは「 #鬼桐さんの洗濯 」「 #ふかさくえみ 」 で検索。

メディア:吹田市男女共同参画センターデュオさんにて「プロ直伝 洗濯・アイロンのコツ~男性のための暮らしに役立つ簡単家事術~講座」開催いたしました。

メディア:摂津市男女共同参画センター・ウィズせっつさんの交流室にて「知って得する洗濯豆知識と、簡単!キレイに仕上げるアイロン講座」を開催いたしました。

”3度の飯よりシミ抜きが好き” ”休日はシミ抜き勉強会”こんなクリーニング師をはじめとする熟練スタッフが、お客様の”シミ”をお待ちしています。
お客様に喜んで頂く笑顔が一番のやり甲斐です。『うちのクリーニング屋さん』と呼んで下さい。