空気が入ったかの様に襟がブクブクになりましたとのご相談お受け致しました
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このブクブクの状態を専門用語でバブリング現象と言います
はい、かなりお気に入りのお洋服を、ヘビロテで着用していたら襟が変になったとのご相談をお受け致しました。
「襟の部分がブクブクになっているのですがどうしてなんですか?、直りませんかね~?」との事でした。
実はコレ専門用語を使いますとバブリング現象と言います。
バブリング現象が起こりますとお洋服の生地に気泡の様なふくらみが出てきます。
特に襟の部分や前立ての様なカッチリとした部分に出てくるんですね~。
もちろんどんなお洋服にでも発生する訳ではありません。
その現象が起きるお洋服は使われている素材が特別だからなんです。
おはようございます、オノウエです。
その特別な素材とはラミネート加工とかボンディング加工と言う素材でして異なる素材を幾重にも重ねてくっ付けた張り合わせの生地だからなんですね。
ちなみにこのような生地には確実に寿命があります。
『バブリング現象』
お洋服の生地が空気が入ったかの様にブクブクとなっている現象の事です。幾重にも重ねた貼り合わせの生地を使用している為に生地と生地をくっ付ける接着剤が劣化して剥がれてブクブクになってしまうのが原因です。
生地の寿命の為完全に治す事は出来ません。
#経時劣化— 尾上昇 しみ抜き実演のクリーニング屋さん (@nobochi_) June 20, 2016
このバブリング現象は要するに生地の寿命です。
生地の張り合わせの加工にも色々ありまして、生地の表面に薄いフィルムを張り付ける「ラミネート加工」や、2枚以上の生地を接着樹脂で張り合わせる「ボンディング加工」等があります。
そしてこの両方の加工は永久ではありません。
フィルムや接着樹脂の劣化により3年から5年でお洋服にこの様な異常が出てきます。
購入時のお洋服にはこれらの加工が施されている事は書いてある場合とそうでない場合があります。
ですので知らず知らずのうちに購入している可能性があるんですね。
今回の様に気泡の様なふくらみが出て来た時に初めて分かる事が非常に多いんですね。
クリーニングするたびに汚れと一緒に劣化した接着樹脂も洗い流されて余計にひどくなっていきます
お洋服の寿命であるこの現象が出てしまったら、もうどうしようもありません。
でもこの状態を一時的に戻す事は可能です。
糊剤や樹脂などを使い一時的に空気が入ったかの様にブクブクな部分を押さえる加工を施します。
もちろん一時的なモノなので着用している間にまた取れていきます。
そしてクリーニングしても取れます。
そうなりますと毎回取れるたびに加工をしなくてはいけませんのでそのたびに加工料金もかかります。
しかし、それでも直してほしいと言う声もお伺いいたします。
思い入れのあるお洋服や大事なお洋服ならやっぱりそんな事もありますよね。
その時にはご相談しながら最善と思われる方法で出来る限り何とかさせて頂きます。
ただ、残念なのですが既に寿命ですのであくまでも一時的な延命治療と言う事です。
悲しい事に必ず壊れるお洋服もあるんですね。
それでも、出来るだけご希望にはそえたいと思います。
長く着て頂きたいですからね♪
ではでは~。
クリーニングISEYAシミ抜き修復師オノウエノボル
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大阪府吹田市五月ヶ丘北のクリーニングISEYA代表オノウエです。TeMA-クリーニングアドバイザーCA/京技術修染会認定修復師/京技術修染会関西地域認定講師/クリーニング師/と複数の専門資格を習得。
メディア:株式会社商業界発行・ファッション販売2016年12月号にて、衣類のお手入れガイドブックを掲載。
メディア:漫画家のふかさくえみさん作「鬼桐さんの洗濯」第2巻と第3巻の表表紙を開けた裏に参考資料として僕のブログである「onouenoboru.com」を掲載して頂きました。
ハッシュタグは「 #鬼桐さんの洗濯 」「 #ふかさくえみ 」 で検索。
メディア:吹田市男女共同参画センターデュオさんにて「プロ直伝 洗濯・アイロンのコツ~男性のための暮らしに役立つ簡単家事術~講座」開催いたしました。
メディア:摂津市男女共同参画センター・ウィズせっつさんの交流室にて「知って得する洗濯豆知識と、簡単!キレイに仕上げるアイロン講座」を開催いたしました。
”3度の飯よりシミ抜きが好き” ”休日はシミ抜き勉強会”こんなクリーニング師をはじめとする熟練スタッフが、お客様の”シミ”をお待ちしています。
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