こんな事ありませんかね? カッチリ目のスーツのジャケットに空気が入った様なブクツキが出ている事

それは寿命があるお洋服の生地である接着加工されたラミネート加工やボンディング加工の生地の寿命です

はい、ブクブクになっているジャケットをどうにかしてして直して欲しいとのご依頼がたまにあります。
どういう状態なのかと言いますと、まるで空気が入ったかの様にお洋服の生地がブクブクになっている状態なんですね。

実際にこの様な状態になってしまった事を経験された方も沢山おられると思います。
この様な現象は、お洋服の生地の特に前立て(お洋服の前面)の様なカッチリとした部分に出てきます。

その原因は生地に張り合わせの加工が施された素材にあります。

その加工には、生地の表面に薄いフィルムを張り付けるラミネート加工や、2枚以上の生地を接着樹脂で張り合わせるボンディング加工等があります。

重要なのはこの両方の加工は、永久に持つ訳ではないと言う事なんですね。

おはようございますオノウエです。
貼り合わせの生地内にあるフィルムや接着樹脂の劣化により、3年から5年でお洋服にこの様な異常が出てきます。

 

購入時のお洋服にはこれらの加工が施されているかどうかは書いてある場合とそうでない場合があります

購入時のお洋服に加工が施されているかどうかは実際のトコロ記入されている事が無い事もありますので、知らず知らずのうちに購入している可能性があるんですね。

気泡の様なふくらみが出て来た時に初めて分かります。
その状態が表面的に出て来て見える様になるタイミングは、クリーニングをした時なんです。

クリーニングするたびに汚れと一緒に劣化した接着樹脂も洗い流されてしまうので、ダメージの状態が目に見えるほど酷くなるんですね。

では、洗わなかったら良いのかと言いますとその逆です。
生地の劣化を促進してしまうほどに汚れる前に汚れを取る事が必要なんですね。

消臭スプレー等は長時間にわたり多用致しますと、生地の汚れは付着したままなので時間が経つと余計に生地の劣化を促進してしまいます。

ですので、消臭スプレー等はあくまでも昨日の焼肉の臭いを消して、今日着たらクリーニングに出すぐらいの気持ちで使用致しましょう。

間違っても常時連続使用はおさけ下さいませ。
生地を傷めますからね。

という訳でもしもこの様な状態になってしまったら、糊剤や樹脂などを使い一時的に空気が入ったかの様にブクブクな部分を押さえる加工をする事は可能です。

ですが一時的に戻す事は出来ますが、あくまでも一時的なモノなので着用している間に元に戻ります。

そうなりますと毎回取れるたびに加工をしなくてはいけませんので、加工料金もそのたびに掛かってしまいます。
ですので着用したら早めのクリーニングを心掛けて下さいね♪

ではでは~。

クリーニングISEYAシミ抜き修復師オノウエノボル

尾上昇
尾上昇
大阪府吹田市五月ヶ丘北のクリーニングISEYA代表オノウエです。TeMA-クリーニングアドバイザーCA/京技術修染会認定修復師/京技術修染会関西地域認定講師/クリーニング師/と複数の専門資格を習得。

メディア:株式会社商業界発行・ファッション販売2016年12月号にて、衣類のお手入れガイドブックを掲載。

メディア:漫画家のふかさくえみさん作「鬼桐さんの洗濯」第2巻と第3巻の表表紙を開けた裏に参考資料として僕のブログである「onouenoboru.com」を掲載して頂きました。
ハッシュタグは「 #鬼桐さんの洗濯 」「 #ふかさくえみ 」 で検索。

メディア:吹田市男女共同参画センターデュオさんにて「プロ直伝 洗濯・アイロンのコツ~男性のための暮らしに役立つ簡単家事術~講座」開催いたしました。

メディア:摂津市男女共同参画センター・ウィズせっつさんの交流室にて「知って得する洗濯豆知識と、簡単!キレイに仕上げるアイロン講座」を開催いたしました。

”3度の飯よりシミ抜きが好き” ”休日はシミ抜き勉強会”こんなクリーニング師をはじめとする熟練スタッフが、お客様の”シミ”をお待ちしています。
お客様に喜んで頂く笑顔が一番のやり甲斐です。『うちのクリーニング屋さん』と呼んで下さい。

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